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- お口の機能検査
口腔機能低下症
「噛む・話す・飲み込む」その力を守ることが、
全身の健康を支えます。
虫歯や歯周病の治療と同じように、「噛む」「話す」「飲み込む」といったお口の機能を維持することは、健康寿命を延ばすために欠かせません。
近年では、これらの機能が衰えることでフレイル(虚弱)や誤嚥性肺炎、認知機能の低下など全身への影響が明らかになっています。
晃司歯科医院では、口腔機能を見える化し、
低下を早期に防ぐことを重視しています。
年齢に関係なく、お一人ひとりに合わせた検査とトレーニングをおこない、食べる・話す・笑う力を長く保つサポートをしています。
口腔機能低下症とは
口腔機能低下症とは、歯の欠損や虫歯といった目に見える異常ではなく、舌や唇、頬、咬筋などの働きが複合的に弱まって起こる状態をいいます。
放置すると、食事や会話がしづらくなるだけでなく、栄養不良や誤嚥性肺炎につながることもあります。
しかし、早期に状態を把握して適切なトレーニングを行えば、回復が見込めます。
そのため、定期的な測定と継続的なサポートがとても大切です。
当院で行っている主な検査
舌圧測定(舌の力の検査)
舌圧(ぜつあつ)は、舌が食べ物を押しつぶすときに発揮される力です。
舌圧が低下すると、食事中にむせたり、飲み込みにくくなったり、発音が不明瞭になることがあります。小児では口呼吸やいびき、発達の遅れを引き起こすことがあり、高齢者では誤嚥や発音障害、睡眠時無呼吸症候群の原因となることもあります。
当院では専用の測定器で舌の力を数値化し、結果に応じて舌の筋力を高めるリハビリやトレーニングをおこなっています。
低舌圧がおこす問題
| 小児の場合 | 舌の力が弱いと、食べる・飲み込む・話すといった機能の発達に影響します。また、いびきや口呼吸が起こりやすくなり、身体の発育が遅れる原因になることもあります。 |
|---|---|
| 高齢者の場合 | 舌圧の低下により、飲み込みがうまくできずに誤嚥を起こしたり、発音が不明瞭になったりします。その結果、誤嚥性肺炎のリスクが高まり、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。 |
咀嚼力測定
咀嚼力(そしゃくりょく)は、「噛む力」のことです。
しっかり噛むことは消化吸収を助けるだけでなく、脳の血流を増やし、転倒や認知症の予防にも関わります。
小児では顎の発達不足や歯並びの乱れにつながることがあり、高齢者では栄養状態やバランス能力の低下、フレイル進行の一因になります。当院では咀嚼力を専用の機器で測定し、必要に応じてかみ合わせの調整や筋力トレーニングを提案しています。
お子様の口唇閉鎖力測定「りっぷるくん」
お子様の「口がポカンと開いてしまう」口唇閉鎖不全症を簡単に測定できる装置です。
口唇と前歯の間にボタンを挟み、糸を引っ張って外れた力を数値化します。
口唇の筋力を可視化することで、早期のトレーニング・改善指導につなげます。
口腔乾燥測定(ドライマウス検査)
唾液の分泌量が減ると、口の中が乾燥し、虫歯・歯周病・口臭・味覚障害のリスクが高まります。薬の副作用や口呼吸、ストレス、加齢など、原因はさまざまです。
当院では唾液分泌量を測定し、乾燥の程度や原因を明らかにしたうえで、マッサージや保湿ケア、生活改善のアドバイスなどをおこなっています。
全身疾患が関係している場合は、内科など他医療機関と連携してサポートします。
測定結果に応じたサポート
検査の結果、舌圧・咀嚼力・唾液分泌などが低下している場合には、
口腔機能リハビリテーション(オーラルトレーニング)をおこないます。
- 舌や唇を動かす体操
- 嚥下(飲み込み)トレーニング
- 唾液腺マッサージや口腔体操
- 咬合調整や補綴治療
などを組み合わせ、機能の回復をサポートします。
必要に応じて、EMAT(高周波治療)などの先進的な機器も使用し、外科処置をおこなわずに歯ぐきや骨の治癒を
促す方法も取り入れています。
当院が大切にしていること

年齢に関わらず、口の動きや飲み込み、噛む力などは少しずつ変化していきます。
だからこそ、症状が出てからではなく、定期的にチェックして小さな変化に気づくことが何より大切です。
「むせることが増えた」「口が乾く」「噛みにくい」などの些細な違和感も、お早めにご相談ください。
機能の衰えを未然に防ぎ、いつまでも「しっかり噛んで」「おいしく食べて」「楽しく話せる」毎日をしっかりとサポートいたします。
