口が乾く

糖尿病

糖尿病になると唾液の分泌が低下しやすく、口の渇きを訴えることが多くなります。

シェーグレン症候群

自己免疫疾患のひとつで、特に中年女性に多く見られます。目や口の乾燥が主症状です。

腎不全・透析

透析によって水分が失われ、体が脱水状態に近くなるため、唾液分泌が減少します。

更年期障害

女性ホルモンの低下が唾液の減少に関与すると考えられています。

ストレスや自律神経の乱れ

ストレスが続くと交感神経が優位になり、副交感神経の働きが低下することで唾液が出にくくなります。

薬の副作用

抗うつ薬や降圧剤、睡眠薬などで唾液分泌が減る場合があります。

口呼吸

睡眠中に鼻づまりやいびきによって口呼吸が続くと、翌朝強い乾燥を感じることがあります。

虫歯になりやすくなる

唾液が減ると、口の中を洗い流す作用が弱まり、食べかすや細菌が残りやすくなります。唾液の「抗菌作用」も低下するため、虫歯菌が増殖しやすく、虫歯の進行が早くなる危険があります。

歯周病のリスクが高まる

歯周病菌も唾液の減少によって抑えられにくくなります。その結果、歯ぐきが腫れる、出血する、歯を支える骨が溶けるといった症状が進みやすくなり、放置すると歯を失う原因となります。

口臭や嚥下障害につながる

唾液が不足すると口臭が強くなりやすく、人との会話にも支障をきたします。また、食べ物をうまく飲み込めなくなる嚥下障害や、味を感じにくくなる味覚障害を起こすこともあります。

全身の健康にも影響

特に高齢者では、口の中の細菌が気管に入り込み「誤嚥性肺炎」を引き起こすリスクが高まることが知られています。これは命に関わる病気でもあり、ドライマウスを軽視できない理由のひとつです。

歯科でできる治療

歯科医院では、口腔内に直接関わる部分を中心に、次のような治療をおこなうことができます。

歯科でできない治療

ドライマウスの原因が全身疾患にある場合、歯科だけで根本的な改善を図ることはできません。

医科との連携について

歯科医院では、乾燥によって起こる 虫歯・歯周病の予防や対処を中心にサポートしつつ、原因が全身疾患にあると考えられる場合には、内科や専門医と連携して対応します。
定期的に歯科を受診しながら、医科と連携して治療を進めることで、口腔乾燥の症状を抑え、全身の健康にも良い影響を与えることができます。